始まり。

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「ただいまー」 玄関のドアが勢いよく開けられる。 リサコか、私の顔は青ざめた。 「おかえ・・・あれ?明日着くって・・・」 大きな荷物を持って玄関に立っていたのはセナだった。 「はやく会いたくて帰ってきちゃった。」 本当にコイツは可愛い。私はずっと宝物のように扱ってきた。 自分が男なのではないかと錯覚するほど。 セナにも「アオイはセナの彼氏だね。」と何度も言われてしまった。 「ほら、はやく入りな。」 セナの手からどさりと荷物が落ちる。 何も言わずに私に抱きついた。どんな心境なのかはわからないが。 とりあえず私はセナの頭を撫でた。 「よし、んじゃお邪魔しまー。」 セナは私からぱっと離れ、荷物を玄関に置いたままリビングへ行ってしまった。 「おいこら、お前荷物持たせんじゃねえよ。」 重たい荷物を持ってリビングに行くと優雅にソファに座り、足を組んでいやがった。 まぁいいか、移動で疲れただろうし。
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