始まり。

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「何飲む?」 私は冷蔵庫からキンキンに冷えたビールを取り出した。 「んー、ビール以外ね。桃の味のなんか。」 「お嬢様、残念ながら今はお酒しかないんです。あ、桃の酎ハイならあるわ。ほら。」 「ありがと。地元はなれてからさ、友達と飲む機会が増えて中々飲めるようになったんだ。 あ、ちなみに男のいる飲み会にはなるべく行ってないから!」 「なんか束縛する彼氏みたいだね、私はさ。へえ、でもセナすぐ酔っちゃうもんね。やっと人並みかな?」 「うるさい!」 ムキになったセナが勢い良く飲み干した。 もうすでに顔が赤くなりだしている。 「ゆっくり飲みなよ、久しぶりに会ったんだからすぐ潰れられたら淋しいじゃん。」 それから私達はチビチビとお酒を飲みながら、いつものようにくだらない話しで盛り上がっていた。 この絨毯の手触りがいい、とかどうでもいい話しばかりだ。 セナは絨毯を気に入ったらしく、毛質の良い絨毯に寝転んだ。
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