空菜

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「空菜…お前やっぱ最高だわ…」 私の上で男が気持ちよさそうな顔で言っている。 「…イく…」 こうして男は満足げ。 私はタバコに火をつける。 「なぁ空菜。なんでお前ってそんな冷めてんの?」 何言ってんだこいつ。 「まあ、変に感情移入する女より全然ましだけどな。」 こいつの名前なんだったっけ。 忘れちゃった。 ま、いっか。 「つか、彼氏つくんねーの?」 「彼氏なんてだるいだけ」 「ま、空菜に彼氏できたら俺困るけどな!」 なんてブサイクな顔で笑うんだろうこいつ。 あんたに彼女ができないのはそのせいだろ。 そんなこと考えながら私は服を直す。 「もぉ帰んのかよ」 「…」 「もう一回しよーぜ?」 「ばいばい」 男なんてみんなそう。 体求めるばかりなんだから。 女中身なんてみてないのよ。 だからちょろいけど。 帰り道、空を眺めながらタバコに火をつける。 「どっかに金落ちてないかな…」 そんなくだらないことを呟きながら帰宅。
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