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「あ、おはようー!」
「おはよう、レイム!」
アル、リース、シェリス、キャミィの四人が学校へと向かう途中で、見知った顔に出会ってあいさつを交わす。
銀の髪を朝日に遊ばせながらニッコリと微笑むのは、親友であるレイムであった。
「全く、今日から二年生だってのに、あんたたちは本当に相変わらずよね。アル君はもうどちらかとヤッっちゃったのかな?」
「ヤッてねえよ!」
「うわあ、この状況で何もしないとか、なんなの? 自分に苦行でも課してんの? それとも、女に興味がないとか? あ、カインには手を出さないでね」
「出すかボケえ!」
からかうようなレイムの言葉に、アルが思いっきり反論する。
先の事件で重傷を負い、両親を失ってしまったレイムは、今はカインと同棲のような形で暮らしている。
カインもまた父親を亡くしているのだから、寄り添いあうには自然な流れだったのだ。
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