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夕日が差し、心地よい海風が吹く。
そんな中にシャノンは佇んでいた。
「やはり海はいいな。船は嫌いだが。」
扶桑に来る途中に何度も船酔いして、吐きまくっていたのである。
あまり船は乗るもんじゃないな…
そう思ってもまたブリタニアに戻るので、結局は船に乗るしかないのである。
・・・・・・・・・久しぶりに夕日をよく見たものだな
ゆっくり見たのは何時以来だろうか…
久しぶりに見た夕日がこんなに綺麗なものだとはな…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・不思議な気持ちだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ちょっといいかい?』
『何ですか、大尉?』
『夕日を見に行かないかい?』
『いいですけど…どうしたんですか?』
『ちょっと見たくなってね…』
『そうですか。』
『じゃあ行こうか。』
『はい。』
二人は海岸に向かう。
『綺麗なものだね。』
『そうですね・・・・・・・』
『?』
少し考え込む少年が夕日で明るく見える。
『どうしたんだい?』
『…なんか夕日を見てると不思議な気持ちになります。言葉で表せられない、何かが。』
『そう。』
『よくわかりません…大尉はわかりますか・・・?』大尉に聞く少年
『私に聞かれてもな~・・・』
『・・・・・・・』
少し考え込む大尉
『ん~・・・解らないから不思議なんじゃないかな?』
『そうなんですか?』
『私はそうだと思うよ』
『ん~・・・・・・』
考え込む少年の頭を優しく撫でる大尉
『帰ろっか』
『はい!』
来た道を戻る二人。
・・・・・・・・・・・・・・
「昔と変わらない、か」
シャノンは9歳の時のことを思い出していた。
わからないから不思議、か…
大尉らしいな…
・・・・・・・・・・・・・・戻るか
シャノンは基地に戻ることにした。戻る姿が少し寂しそうに見えた。
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