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――瞼を照らす柔らかな光に導かれるようにして、目を覚ました俺。
状況把握のためにキョロキョロと辺りを見回すが、どこを見ても白、白、白な空間が続くだけなので、とりあえず俺は上半身だけを起こしてみた。
椎「ここは…」
三「お、起きたか椎名」
椎「永遠に眠ってなくて残念だったな」
続いて立ち上がり、担任の三弥てんてーが俺の頭上からまっ逆さま状態で現れたにも関わらず普通に返す俺。
…一応ポーカーフェイスを装っているつもりだが、内心心臓が飛び出すんじゃねーのってぐらいびっくりしました。
あとで三弥先生を埋めたいと思う。
いや、あとでと言わず、今仕返しをさせてもらおう。
椎「いきなり頭上から現れんじゃぬぇぇぇぇ!!」
三「えっちょ、うわなにするやめアッ――――!」
文章だけだと色々と(俺にとって)大変よろしくない誤解が生じると思うので言わせてもらうが、俺はただ担任の胸ぐらを掴んで固定したうえで往復ビンタをお見舞いしているだけだ。
決して一部の特殊な方々が想像するようなくそみそ的なあれではない。
そう、断じてないのだ。
三「し、椎名…そっそんな激しい…っっ」
椎「……」
俺の全力のビンタを両頬に受けながら、冴えないオッサン……いやイケメンお兄さんだけども……が、ここぞとばかりに煌めきながら無表情で艶声をあげる。
が、本当に何もやっていないのでお前を信じる俺を信じろください。
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