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雨の日特有の気だるい空気が部屋を満たす。
起きているが、体を起こす気になれない。そんな朝。
暦は秋になっているが、晴れた日はまだまだ暑さを感じる時期。
それでも朝晩は冷え込む事が多くなった。
伸びをするのも面倒。
そんな事を思いながら、体を起こすと、小さなくしゃみをした。
「うー…」
くしゃみの余韻で少し唸って、もう一度転がる。
「だるいぃ」
昨日から続く雨のせいで、やわらかい毛は規則性なくボサボサになっていた。
「することもないし、きっとお供えも来ないし、雨だし…一日寝てよう。雨だし」
晴れていても同じような事を言うのだが、雨降りを言い訳に雪狐は二度寝を決め込んだ。
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