もう1つの世界へ

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「そろそろ体力にも限界が…!」 ……ん? 大体こう言うときは死ぬパターンな気がする。 いや、確実に死ぬな。 思ってみれば、短い人生だった。 こんな事になると分かっていたら、遅刻なんかしなかったのに。 化け物が、もう一度手を振り上げる。 「………。」 私は目を閉じた。 多分、あと少しで化け物の手が当たる。 もう心の準備は出来た。 「ついていないなぁ…。」 あぁ、死ぬまでにもっと人生楽しんどけば良かったー… 『急急として五行の将、六甲の兵に命じる。我雷公の牙、雷母の威声を受け、百邪を斬断し、万精を駆逐せしむるを得んことを。急急として律令の如くせよ!』 その瞬間、目を閉じていても分かるほど眩しく大きな音が鳴った。
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