逃走

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 そんなことを考えてたら  いつの間にか腰あたりまで  海水に浸かっていて  やっと楽になれる  そう思ったとき  「…おい。そこで何してる」  と後ろから声がして  突然、声をかけられて  びっくりしてしまい  思わず後ずさりした。  あっ  と思ったときには  すでに身体は海へと  投げ出されていた。  本能的なのか、  これから死のうとしてるのに  生きようと  私はもがいていた。  なんでもがいているの  私は死にたいの  もうイヤなの  どうして…  身体が言うことをきいてくれない。  「…はっ…ふっ」   さっきの声が  「っおい!…ちっ」  と言っていたのが聞こえた気がした。  私はそこで記憶が途切れた。
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