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最近課長とは、仕事を間に挟んで良い距離感が保てていると思う。
凪子さんを思い出す時の心の痛みを抑える事にも慣れてきてしまったのか、課長の前で笑っていられる私がいる。
課長はもっと傷つき、もっと長い時間をかけて、気持ちに折り合いを付けてきたんだろうと思う。
でも今夜はどんな風に過ごすんだろう。
メグちゃんの誘いは断ったと菜々子ちゃんから聞いた。
そんな風に凪子さんがいないクリスマスを何度もどんな思いで…？
「鈴先輩！終わりました？」
「あ、うん。もう終わるから、菜々子ちゃん、先上がって。」
「いいんですか？」
「うん。時間間に合う？」
「大丈夫ですっ。」
菜々子ちゃんが笑顔で帰っていった後、もう一度売り場を見回ってから私もフロアを後にした。
ロッカーで着替えて、今日は化粧直しをして、髪も留め直して。
『24日、来ていただけますか？鈴さんに聞いて欲しい事もあるので。』
あの夜、コートに包まれてルックメガネまで歩いた私を、車で送ってくれた想さん。
涙の理由を聞くこともなく、それだけ言ってハンドルを握る横顔に、私は「はい。」と返事をした。
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