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私と想さんがメニューを見ていると、メグちゃんと菜々子ちゃんはさっき打っていたメールの話をしているようだった。
「どうだった?北島さん。」
…北島?私が帰る時には紳士服はまだ残業してたみたいだったけど。
「まだ返事ないけど、可能性はちょっと高くなったかも。」
チラッと私を見た菜々子ちゃん。
「注文決まりましたか。」
「うん、」
「すみません~。」
想さんが男の店員さんに声をかけたが、その彼を押しのけて注文を聞きに来たのは女の子。
「…鈴先輩、大変ですね」
クスクス笑う菜々子ちゃんに何と言っていいのか分からず苦笑いを返した。
大変と言われても、まだ彼女でもない私だから。
頼んだ物が運ばれてきて四人で乾杯。
想さんはビールで私はいつものウーロンハイ。
唐揚げを頬張る私を見て想さんがクスッと笑う。
「…想さんも笑ってないで食べて下さいね。」
「はい。」
「ホント、鈴先輩はお肉類、好きですよね。」
「でも何で太らないんでしょうね?」
「え、いつもお肉じゃないし、野菜も食べてるし…」
そんな事を話していた時、頭の上の方で声がした。
「あ、いたいた。」
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