12 顔合わせ

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「あぁ、ありえるね。居酒屋にイケメン、それも三人纏めて。鑑賞しに来るかも。」 菜々子ちゃんは頷くけれど、疎い私にはピンとこない。 「ホントに?ここ来て2時間ちょっとだよね?」 「そういう時代なんですよ、鈴先輩。」 二人に笑われた。 でも、確かにこの三人のオトコたちは…目を惹くよね。 今日の北島はK-POPの歌手みたいな髪型で見た目甘い雰囲気。 課長はすっきりとした額ときりっとした眉が印象的。腕組みをして頷く姿がとても大人。 想さんの綺麗な横顔は、男同士で仕事の話をしているからかすごくクールで、甘さ控えめ… かと思ったら、じっと見ていた私の視線に気付いて、ニッコリと微笑んで「何?」というような表情をしたから、近くのテーブルの女の子が「きゃぁ」と小さく声を上げた。 その反応が、ちょっと、イヤだ。 目立ち過ぎるよ、想さん。 コートで隠したい…、なんて。 そんな風に思った自分に驚いて、慌てて目を逸らす。 「…鈴さん?」 柔らかな声が名前を呼ぶ。 「…酔いましたか?頬が赤いですよ。」 その言葉に課長が腕時計に目を落とした。 「ああ、もう10時半か…。そろそろ帰るか?」 ・
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