13 雪肌

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飲み会の翌日。 久しぶりにバイヤーの風間さんが売り場に顔を出した。 「商品の動きはどう?」 クリアランスセールも二週目に入って、アイテムの売れ具合や在庫のバランスなどを確認して、今後の商品導入などを話し合う。 売り場のレイアウトを確認して一通りの打ち合わせを終えると、風間さんの表情が変わり、気遣うように私に話しかけてきた。 「…気持ちは落ち着いた?」 凪子さんの事だ。 「はい。まだいろいろ考えてしまいますけど…、大丈夫です。」 「そう。…貝塚君にはやっぱり言ってないの?」 「はい。」 その時紳士服売り場の方から課長が此方に歩いて来るのが見えて、私と風間さんはその話題を止めた。 「打ち合わせは終わったのか?」 「ええ。」 「すまない、外せない会議があって。」 「大丈夫よ、田上さんとしっかりやっておいたから、後で聞いておいて。」 「分かった。頼むな、田上。」 「はい。」 頷いた課長は、風間さんに話しかけた。 「風間、少し話せるか?」 課長の表情が硬い。 私はいない方がいいのだろう。 「では、バイヤー、よろしくお願いします。」 挨拶をして、私は二人から離れるように歩きだしたけれど、すぐ近くのラックのダウンベストがハンガーから落ちかけているのを直そうと立ち止まった時、 聞こえた課長の声。 「凪子のことで…」 ・
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