7 仕切り直し

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「仕切り直し?」 聞き返すと、少し気まずそうな顔で北島は話し出した。 「…俺の気持ち、あれで分かったんだよな?」 「…うん。」 「本当はさ、俺だって、あんな形で伝えるつもりなかったんだ。田上に嫌な思いさせて…自分の馬鹿さ加減に呆れたよ…。」 自嘲するように北島がフッと笑う。 「焦ったんだ。他のオトコの存在に。」 「……」 「田上。」 「ん?」 「俺、やっぱり、ちゃんと、言葉で伝えたい。」 「…北島、でも、」 「聞いて。」 少し強い、でも切実な声に何も言えなくなり頷くと、北島は真っ直ぐに私の目を見つめた。 「俺はずっと前から、田上の事が好きなんだ。」 「……」 …何て言えばいい? 「そんな困った顔しなくていいよ。」 北島が笑う。 「やっと言えた。」 はぁ~っと息を吐いて、北島はコーヒーを口に運んだ。 「ごめん、冷めちゃったな。」 「大丈夫。」 渇いた喉にはちょうど良いよ…。 ・
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