8 哀しい接点

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課長は相変わらず、淡々と穏やかに、時に厳しく仕事をしている。 食事に行った翌日から北島と普通に接する様になった私に「良かったな」と笑顔を見せてくれたから、私の気持ちは何となく複雑。 課長は北島の告白を知らなくて、もし、知っても…同じなんだろうと思うと。 北島はあの告白が嘘の様に殆ど以前と変わらない、仲の良い同僚に戻ったようだけれど、時折送られる強い視線があの言葉を思い出させる。 でも取り敢えずは、平穏な日々が過ぎていた。 でも何故か。 「はあ……」 「随分おっきなため息ですねぇ。」 品出しをしていて気がつくと菜々子ちゃんが隣で笑ってた。 「どうかしたんですか?」 「ううん。…ただ何となく、すっきりしない感じなんだ。」 「明日の飲み会で発散させちゃいましょ?」 そうだ、明日の夜はいつもの飲み仲間との、一足早い忘年会という名の飲み会だった。 12月になるとやっぱりそれぞれ仕事が忙しくなるし、売り場毎の忘年会もあるから。 「楽しみましょうね~。」 「だね。」 菜々子ちゃんに頷きながら、私もそう思ってた。 ・
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