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「……」
状況を理解しよう、起床、部屋が片付いている、目の前に昨日助けた女子高生……やっぱり理解できない。
もう一度見直す、ショートの黒髪、ハーフのような綺麗な顔立ち、モデルのような細身の体型…そして見覚えのある制服。間違いない、昨日の女子高生だ。
「なにしてるんですか?」
こっちの台詞だ。
「早く着替えてください、学校に行きましょう」
学校? なぜあの地獄へと行かないといけない。というかもっと大事なことを聞かなくては。
「待ってくれ! なんで君がここにいる?」
「恩返しです」
諦めきれていなかったようです……きっと昨日家まで着いて着ていたんだろうな、ストーカーで立憲すれば勝てるよな、これ。
「恩返しなんていらない、そっとしておいてくれよ」
「ダメです! 意地でもなにか恩返しします。 というかしないと気が済まないんです。」
そんなの俺の知ったことではないんですが……なんかとんでもないことになってきた。まさか人助けから俺の安息の地が崩壊することになろうとは……。
「逃げられない……か」
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