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そしてしばらくの沈黙、なんだこの空気。
というか待っていたってなんだ? 実はこの子昔生き別れた妹とかそんなギャルゲーみたいな展開にでもなるのだろうか?
「誰かが止めてくれるの待ってたの、それがあなただった」
なるほどそういうことですか、どうやら俺の頭はよっぽどゲームに毒されていたらしい。
「あ……そう、とりあえず危ないからこっちに来たほうが……」
「そうだねですね! そっちに戻ります」
あれ? なんだ意外にあさっりだ、とりあえず説得は成功か? 鼻歌歌っていただけだけど。
すると女子高生はスカートで大胆にも縁から転落防止用の柵を乗り越えてこっちに戻ろうとよじ登った。
ビリッ!! 女子高生のスカートが転落防止用の柵の出っ張りに引っかかり布が見事に切れる音がした。
「あっ……」
女子高生は柵の上でバランスを崩した、そこから俺は咄嗟の出来事にあまり覚えていないがバランスを崩した女子高生の腕を力いっぱい引っ張った。女子高生の体重を支えられるほどの力はなく、俺と女子高生はバランスを崩し歩道に倒れた……俺を下敷きにして。
「いって……」
目を開けると女子高生が俺の顔面を跨ぐような形になっていた、視界に飛び込んできたのは綺麗なピンク色、一瞬何が映ったのか理解できなかったがあれは間違いなく……。
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
女子高生の悲鳴と共に俺の頭はサッカーボールのように蹴られた、女の子の力といえど力いっぱい側頭部を蹴られたことで俺の意識は何処かへ消えた。
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