プロローグ

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そう思い続けて、もう1年が経つのに相変わらず私の世界はスローで動き続けている。 クラスで笑っている男子もグループで固まって騒いでいる女子もみんな。 先生から目を付けられている派手な格好の私に話しかける人なんてほぼ居ないけど、たまに蛇に睨まれた帰るのように 怯えた目を向けひきつった笑顔で話し掛けてくるクラスメイトもスローで何を言っているのか理解出来ない。 「声と口が合ってないよ」 そう言おうとしたけど、止めた。言いかけた言葉を喉の奥で押し殺してただ頷いた。 ーいつになったら゛ちゃんと゛見えるようになるのかな。
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