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ある昼下がりの秋葉原。
とある交差点でいつものようにコスプレをしていた人が舞台のステージに上がって歌と踊りを披露してた。
そのステージの下にいた観客達はもう発狂とでもいうほどに叫んでいた。
赤いバンダナを頭に巻きつけて肩には何か大きなものでもいれているのかとたやすい想像がつくリュックサックを背負っていた。
そして手にはうちわに顔が印刷されている。
その顔は今ステージで踊っている人だった。
その印刷の下には大きな字で。
[大好き!まゆちん]
と踊っている人のあだ名であるような名前を書いているうちわを両手で持っていた。
そしてそんな人達が20人はステージを見にきている。
その中に彼がいた。
踊りと歌ははいよいよラストスパートになった。
下にいた人達はもう滝のような汗を流しながらジャンプをいっそう激しくしはじめた。
そして踊りと歌が華やかに終わると観客達はいっせいに。
「「お疲れまゆちん!」」
と汗を拭くのも忘れて叫んでいた。
そしてコスプレをしていた人が。
「今日はまゆちんの踊りを見にきてくれてありがとう!」
と笑顔で両手を振って下の人達に感謝を伝えていたそして。
「はぁい、皆さんお待ちかねの質問タ~イム!」
と精一杯自分を可愛らしく見えるように振舞っていた。
それでも下の人達は喜びだし短い手を取れるかと思うほど伸ばしていた。
コスプレの人は。
「じゃあそこの背が高くて黒い人!」
みんなの視線がいっせいに向けられた黒い人。
その黒い人は姿は黒いフードを被っており顔全体は隠れていた。
体はまるで黒いペンキを塗ったように黒い。
背丈はざっと2m。
色とりどりの街には似合わない服装の人はまるで機械のようなしわがれた声で。
「貴様は自然を愛せますか?」
少し首を傾げ疑問系の文を口にした、周りの人達は。
「俺らのまゆちんになんて口を聞くんだ!」
「もっとちゃんとした質問をしろよ!」
と20人がいっせいに野次を飛ばした。
黒い人はもう一度。
「貴様は自然を愛せますか?」
再びしわがれた声で聞いた。
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