■01:捜索

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悠「最近体はどうだ? 無理はしてないか?」 三「どうもないよ。風邪ひいたりもしてないんだよ。どうしたの?」 悠「いや、お前にいつも迷惑かけてるからさ。代わりにと言っちゃあなんだけど、何か困ったことがあったら言ってくれ」 三「ありがとう悠紀。でも私は大丈夫なんだよ」 悠「そうか」 三「…………」 三里は本当にいい奴だ。 俺と違って明るくて元気で、誰に対しても優しくて頑張り屋さん。 でも彼女が俺たち以外の誰かと話している姿は見たことがない。 同じ学年にそういう友達がいないように思える。 …分かっている。 それは彼女が俺のために自分の時間を捨てているからだ。 いつも疑問に感じているが、どうしてここまで俺なんかのために頑張ってくれるのだろう。 毎日食事の準備、学校、配達、俺の諸々の手伝いまで。 自分の時間なんてほとんど無いはずなのに。まるでそうする事が使命であるように…。 彼女がそれを苦と感じるなら、俺は申し訳ないことをしてしまっている。 何か我慢していることがあるのか、俺の問いに目線を外す。でもすぐにいつもの明るい顔に戻る。 三「さあ、急ごう。学校に遅刻するよ」 そして俺の腕を引き、元気に駆け出す。 三里にはかなり普段をかけているのが分かる。 …いつか彼女にも、普段の恩返しをしてやらなくちゃいけない。
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