■01:捜索

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学校。 退屈だ。 学校は今学年末試験まで一ヶ月を切っているということで、回数を満たした授業は特別補講に入っている。 今日は全てがその補講授業。 しかし俺は今まで授業の内容が頭に入っていなかったせいで、今日の補講も微塵に理解できない。 悠「やべぇ…」 なぜ内容が頭に入ってこないのか。 脳内を満たすのは、やはり“捜索”のこと。 問題の未解決は心配を生む。それが俺を支配する。 その意識からだろうか。 …長針の動きが遅い。 俺は特別長く時間を感じ取れる体質らしい。 死神のアールにも、以前にそんなことを言われた気がする。 とまあ、色々不安はあるが。 今はとりあえず、来月に差し迫った試験の対策をどうにかせねば。 俺が単位を落として留年なんて、親も三里も弥刀さんも芹也も、…何よりあの俺に“捜索”されている彼女も、きっと望んじゃいないだろう。 このままじゃまずい。 誰かに勉強が分かる奴に聞かないと…。 ?「…おい悠紀、聞いているか? 授業中だぞ、起きろ!」 悠「……はい」 とは頭では思っているが。 やはり内容が理解できないと眠くなってしまう。 授業とはそういうものだ。 机に突っ伏していた俺は、担任注意されて起こされる。 ?「桐矢。後で職員室だ。お前にはちょっと話がある」 ◆◆◆◆人物◆◆◆◆ 桐矢(きりや)=桐矢 悠紀
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