■プロローグ

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?「おはよう、悠紀」 悠「ああ、おはよう…」 挨拶をしてきたのは、俺と同じくこの時計店に居候している一つ年下の八木下三里。 料理が得意な彼女は今日も台所に立ち、俺たちのために朝食を作ってくれていた。 ?「悠久くん、私には挨拶してくれないんだ。…私は寂しいなぁ」 悠「すいません。おはようございます、弥刀さん」 ?「まぁ許してあげるよ。悠久くんが毎晩大変なのは、私も知ってるから」 三里と弥刀さんと俺。 3人でテーブルを囲み、朝食を食べる。 たわいない会話して過ごす。 ふと時計を見ると、あっという間に登校の時間。 三「じゃあ先に外で待ってるね、悠紀」 悠「ああ。食べ終わったらすぐ行く」 弥「行ってらっしゃい。片付けは私がしておくね」 悠「いつもすみません」 弥「良いんだよ。私は学校行かないんだしさ。今日は冷えるから、コート着ていった方がいいよ」 悠「はい」 急いで支度をし、時計とカラクリだらけの店内を潜り外へ出る。 三「もー、遅いよ、遅刻しちゃう」 悠「悪い悪い」 三「ほら急いで。あと10分30秒しかないよ」 悠「ああ」 腕時計を見て現在の時刻を確認する。 ぴったり三里の言う通りだ。 ◆◆◆◆人物◆◆◆◆ 三里(みさと) 弥刀(みと)
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