■プロローグ

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雪の降り積もる天宮町。 冷え切った頬をさらに冷たい風が襲う。 そんな中、俺たち2人は走って学園を目指す。 天宮学園。何とか本鈴が鳴る前に教室に飛び込む俺。 息を整えつつ教室内を見渡す。 人数も少ない田舎の教室。 別に誰も俺を変な目で見る奴はいない。 いつものことだ、と。 たとえ遅刻して授業の途中で入ってこようとも。 またか、という空気で済まされる。 俺はそういう人間なのだ。 別に俺自身居心地が悪いわけではない。 それで誰かに迷惑をかけているわけでもない。 だからいつの間にかこの位置で落ち着いていた、というだけの話。 口数も少なけりゃ、暗くも見られているだろう。 それでいい。そんな事今はどうだっていいんだ。 今はそんな事、気にしてられないから…。 ?「…これで今日は終わりだけど、来月は学年末試験があるから、そろそろ勉強しておきなよ。はい解散!」 悠「だるい…」 放課後。 授業という束縛から解放された俺は、すぐさま帰宅の用意をする。 とそこへ、担任と入れ替わりにとなりのクラスの芹也がやってきて、俺に声をかけてくる。 芹「よう、授業終わったか。今日は雪降ってるし、今から部活やるぞ」 悠「俺は忙しいんだ。勝手にやってろ」 芹「なんだよ、逃げるのかよ。男らしくねぇな」 悠「どうせまた俺が勝つんだ」 芹「いや、今日こそ勝たせてもらうぜ。リベンジだ」 ◆◆◆◆人物◆◆◆◆ 芹也(せりや)
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