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「では、しばらくお待ち下さい。奴らを無力化してきますので」
そう言うと、アルムはゴブリンの大軍に向かっていった。ふらふら、よろよろと。
「お、おい、ひとりで行くな! しぬぞ」
「大丈夫ですよ」
アルムは二、三度飛び跳ねると、魔力による身体強化を使った。そして、風のような速さで駆けだす。
あっという間にバーン達と距離をとる。
アルムの右手の剣に輝く円形の魔法印が現れた。ルーン文字や図形が周りながら彩る。アルムはコマンドワードを言い放つ。
「フレイムエッジ=アイン」
魔法印が集約され、炎の刃が剣に付与される。
魔法剣は、攻撃魔法を継続して使用する為に使われるものだ。
また、武器の消耗の軽減にもなる。さらに、小規模魔法弾を打ち出す事により近、中距離戦闘に対応できる。
ただし、威力は極端に下がるが。
そのままゴブリンの大軍に切り込む勢いのアルム。しかし、その足が止まる。そして左手の剣を雪崩のように殺到してくるゴブリン達に向けた。左手の剣には二重の魔法印が浮かび上がっている。中級魔法を打つ準備だ。
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