いつもこうだからやっかいなんだ。

5/10
前へ
/77ページ
次へ
「では、しばらくお待ち下さい。奴らを無力化してきますので」 そう言うと、アルムはゴブリンの大軍に向かっていった。ふらふら、よろよろと。 「お、おい、ひとりで行くな! しぬぞ」 「大丈夫ですよ」 アルムは二、三度飛び跳ねると、魔力による身体強化を使った。そして、風のような速さで駆けだす。 あっという間にバーン達と距離をとる。 アルムの右手の剣に輝く円形の魔法印が現れた。ルーン文字や図形が周りながら彩る。アルムはコマンドワードを言い放つ。 「フレイムエッジ=アイン」 魔法印が集約され、炎の刃が剣に付与される。 魔法剣は、攻撃魔法を継続して使用する為に使われるものだ。 また、武器の消耗の軽減にもなる。さらに、小規模魔法弾を打ち出す事により近、中距離戦闘に対応できる。 ただし、威力は極端に下がるが。 そのままゴブリンの大軍に切り込む勢いのアルム。しかし、その足が止まる。そして左手の剣を雪崩のように殺到してくるゴブリン達に向けた。左手の剣には二重の魔法印が浮かび上がっている。中級魔法を打つ準備だ。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加