受験生

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戻したのは良いが、流れ始めたCMがホラー映画だったため、直ぐに体の向きを変えて抱きついてきた。 「大丈夫だよ」 直ぐに早送りのボタンを押し、本編が始まる前の所で一時停止を押した。 「だからCMは飛ばそうって言ったんだよ」 まぁ俺も忘れてたし、悪かったけど。 「ゆうや、分かってたの?」 「いや、忘れてた」 一瞬だったとは言え、うっすらと涙を浮かべている日向の目元を指で拭い、頭を優しく撫でた。 「わかってたらこんな事する訳ないだろ?」 日向が怖がるの分かりきってるのに。 「そうだよね//」 「ほら、もう大丈夫だろ?」 日向の体の向きをテレビに戻し、再び軽く抱きしめた。 「うん。ありがとう//」 「じゃぁ再生するな」 「えへへ・・・・それ二回目だね//」 確かにそうだな。 「まぁいいだろ?」 そう返事をしてから、再生を押した。
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