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「ウィンドー、壊さんといてや」
ぶっきらぼうに関西弁で答えるオヤジに、俺は『am・pmって関西が本場だったけ……』と思いながら、
「一番くじって、何日から始まるのですか?」
と、尋ねると、オッサンは口をへの字に曲げて怒鳴るように言った。
「そんなもん知らんがな!ワイはここの店員と違うさかいな」
制服の胸元をよく見ると、『am・pm』ではなく、『an・an』と刺繍されていた。
「紛らわしいシャツ来てんじゃねえよ!」
「何や、親父が『アンアン』のシャツ来てたらあかんのかい!」
すごむオッサンを見つめながら、俺は呪文を唱えた。
「我ハ天狗ナリ……」
「あ~?何て言ったんや、お前」
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