4人が本棚に入れています
本棚に追加
ライトノベルとかで、生徒会の話とかあったりするらしいけど…あんな和気藹々のような楽しいムードとはかけ離れてるのがうちの高校だ。
みんな勉強熱心。もちろん僕を含めて一部はだらだらしている。
そしてその一部は毎週土曜日に補習を受けなければいけないのだ。
僕は、下駄箱に靴をいれ上履きに履き替えゆっくりと階段を上がる。
「おい」
後ろから声を掛けられた。もう誰が話し掛けたかなんてわかりきってる。
後ろを向くと、担任の田邊がいた。
「シャツ出てるぞ…だらしがないな」
「ああ…朝早くおきたから、着替えてもう一度寝たんだった」
「そこは、寝ないものだろ」
そういってこの人は苦笑いした。
「ところで俺がお前を引き留めた理由…わかるよな?シャツだけじゃないぜ」
そんなことわかりきってる。どうせ…
「補習のことだろ?先週行きそびれたしな」
この人はゆっくりと手を僕の肩にのせてきた。そして顔を近づけてこう言った。
「あんまり、補習サボるなよ?ここの学校そういうところ厳しいからな」
「ご忠告ありがとう。まあなるべくいくようにはするよ」
「俺の立場も考えろよ日向。お前だけを贔屓なんてしないが、一応全員卒業が目標なんだからさあ」
そろそろ限界だぞ…とそう言い、この話は終わった。
最初のコメントを投稿しよう!