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僕はいつも人より劣っていた。
足なんて下から数えた方が早いし、テストなんかもいつも平均点より少し下だ。
身長は小さくて155㎝ぴったり。筋肉もあまりついてないし、なんといっても僕は自分の顔が好きにられなかった。
よくクラスの女子からからかわれて女の子みたいとか可愛いとか言われる。せめて男らしい顔がよかった。
そんな僕にはいつも思っていることがあった。
『変わりたい』
強く、強く、僕はそう思っていた。いや、思っている。
そんなある日、友僕は達に勧められてオンラインゲームをした。ゲームの中の僕はヒーローみたいに活躍していた。
ヒーローの時の僕は心地よかった。自分が変われた気がして。けれどもそれは儚い幻影。スイッチを切ってしまえばいつもの冴えない人間に戻ってしまう。
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