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ーーそんな時だった。 バンッ!! 静かな空間を引き裂くように、突如響いた大きな音。 そのあまりの大きさに、閉じていた瞳を開けると、音のした方に視線を向けた。 人が折角落ち着けたと思ったのに、それを妨害するような迷惑極まりない音の原因、それを探るように少し険しい表情でみつめる。 そんな私の視線とかち合ったのは、 「…いた。」 そう言って屈託なく向けられた、嬉しそうな笑顔だった。
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