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そこには――みずみずしく透き通った太股がぶら下がっていた。
「ソ……ソウジさ~ん!」
魅力的な太股の持ち主――黒髪の少女と同じデザインのブレザーを着用したショートヘアーの少女が、少年へ向けて涙声を上げた。
ショートヘアーの少女は、赤い布によって縛り上げられており、その表情は苦悶により歪んでいた。
「………………」
「せめて返事をしろ!」
「ブクシ!!」
長髪の少女による鉄拳制裁により、太股に心奪われていた少年は改めて現状を把握した。
「トモーーーーーー!!?
ちょっ、何でトモ捕まってんの!?」
「『ソウジさんが楽しみにしているコロッケへの道は、私が切り開きます』とか言って、カッターナイフ片手に突っ込んだら……案の定よ」
「健気!!」
「……前々から思ってるけど、アンタあの娘に甘くない?」
「うるさい! 俺のオアシスを馬鹿にするな!!
つーか、見てたんなら止めろよ!」
「これから戦う相手の情報を得る為に、自分から“囮”になるっていってるんだから……好都合じゃない?」
「鬼かお前は!?」
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