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どれくらいの間、同じ空の下にいられるのだろう。
連絡を待つ身になって、早4日。
何一つ音沙汰のない携帯を、1日に何度も確認してしまう。
自分から連絡してもよかったけれど、連絡をしてほしいと言った手前、結局待つことにした。
滞在期間をあえて聞かなかったのは、その日までとリミットを決めてしまうからだ。
連絡がないのは単に仕事が忙しいからだと言い聞かせるけれど、一緒にいた男性の存在が時間を追うごとに大きくなって、俺の希望や期待、自信までも根こそぎ削り取ろうとする。
明奈を信じようとしても、自分の気持ちだけで何とかなる期間は過ぎていて、目に見える形で信用を手にしたくなるんだ。
会社のデスクで額に手のひらを当て、頬杖を突くように項垂れる。
もっと強気でいけば、この状況は変わるのか?
勢いだけで突っ走るなら、今なのかもしれない。
ヴーッと、振動音をさせながらカタカタと震えた携帯をデスクに置いたまま、人差し指1本で画面を操作した。
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