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「わ・・・は・・・は・・・は」
時間が経ち、騎士達はようやく体に毒が回っていることに気付いた。地面に横たわり身体が動かせないことに気付いた。殺し損ねた母親が刃物を持っていることに気付いた。自らの死期が迫っている事に気付いた。
乾いた笑い。どうやら夢だと思っているらしい。
みんなが。みんなが。みんなが。みんなが。みんなが。
自分のしたことがまだ分かってないみたいだ。
思わず笑いがこみあげてくる。傑作だ。もっとその顔を見せてほしい。
「死ね」
一人。
「死ね」
また一人。
「・・・・・・ああああああ!!!!」
断末魔。夢から覚めたようだ。みるみる表情が崩れていく。目ん玉必死に回し、誰かに助けを求めるように醜い悲鳴を上げ、滑稽だ。滑稽だ。わははははははははははははは。もっとやれ。もっとやれ。
殺してもらえるだけありがたいと思え。
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