long 一章

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厳戸台港区 月光館学園 屋上 ポロニアンモール、ポートアイランド駅などを一望できるこの場所 一人の男がじょうろを片手に空を見上げている。 スラッとした長身、桑茶色の目とクセのあるハネっ毛。 月光館学園制服を身に纏い、右腕には生徒会役員の証である腕章をしている。 世界の終わりが約束されたあの日… 世界をたった一人で救い、終わりの象徴ニュクスを封印し、犠牲になった彼女。 有里湊が亡くなってちょうど六年。 かつて最年少で特別課外活動部に所属して彼は、奇しくも亡くなった事により刻を止めてしまった彼女と同じ年になった。 天田乾、その人である。
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