番外編 Ⅲ

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レンゲに卵粥を掬い、軽く冷まして口許に持っていった。 「はい、あーん。」 「………。」 ぼーっとしながらも無防備に口を開ける姿が可愛い。 子供みたい。 「…なんか桃華楽しそう…。」 「そんなことないよ。」 少しだけ不貞腐れながらも、再びお粥を口に運ぶときちんと食べてくれる。 「明日、仕事だったよね?大丈夫?休めるの?」 「ん…。気合いと薬で誤魔化す。」 ってことは行く気だよね? 「無茶してると長引いちゃうよ。病院に連絡入れなよ…。」 「や…。大丈夫…。今日中に治す。」 今日中ってあと6時間程しかありませんが? .
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