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「以後このような事がないよう、厳しく指導していきますので、何卒怒りを解いては貰えませんか?」
教育委員会だの裁判だのと出したからだろう。
担任は完全に狼狽している。
「……わかりました。ですが、今後不当な扱いをしているとこちらが見つけた場合は覚悟なさって下さい」
そう渋々と答えると、あやめさんは今度こそ教室から出ていった。
あやめさんは怒りを露にして廊下を歩き、校門に到着するなり一気に不満をぶつけた。
「もう!なんなのあいつ!?ホントムカつく!!
あれでも教師!?あんなのが教師やってるから世の中悪くなるのよ!!」
先程までのあやめさんは何処に行ったのか、いつもの口調に戻りながら、校舎に向けて、アカンベーをした。
僕はただただ驚いて、ポカンとしていると、静香がウィンクしながら説明した。
「前に言ったろ?あやめちゃんがわが家で一番強いって。
父さんは和解策を練るけど、あやめちゃんは攻撃的だからね」
「さぁ。お家に帰りましょう。瑞希君が料理を作って待ってるはずよ。
最近、瑞希君たらスッゴク料理の腕が上がって美味しいのよ!」
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