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「蘭ー?どーかしたの?」
なかなか戻ってこないからか蓮と理玖が部屋から出てきた。
「蘭、誰?コイツ等。」
私の横に並ぶと険しい顔でなぜか低音ボイスで聞いてくる類。
ちょ、怖いんですけど…。
「えっと、クラスメイトで生徒会を一緒にやってる窪木蓮と窪木理玖。」
真横にいる蓮とその横の理玖をそれぞれわかりやすいように手で示して紹介した。
「は?お前が生徒会って器かよ。あははは!」
お腹を抱えて笑いだす類。
「相変わらず失礼な奴ね。」
「2人は双子?顔全然違うけど。」
私の非難の声をスルーして自分の疑問をぶつけてくる。
どこまでも失礼な奴だ。
2人とも貝のように黙ってるので私がまた紹介する。
「あ、従兄弟なの。あともう一人私の部屋にいるんだけどね…。
蓮、理玖紹介するね。私たちの幼なじみの相沢類(あいざわるい)。」
「相沢?って確か姉妹校の生徒会長じゃね?」
真剣な顔で睨んでいるようにピクリとも動かなかった蓮が理玖に確認するように呟いた。
「あぁ。」
蓮の態度が悪かったせいか間髪入れずに類が答える。
「どーりで聞いたことあると思った。」
理玖も知っていたらしく顎に手を添えて納得したように頷いた。
「そうなの?全然知らなかった。」
そんな噂も聞いたことのない私は2人がなんで知っているのか多少不思議に思いながらも大して気にしてはなかった。
どちらかといえばどうでもいい類の話だし…。
「蘭はホントに興味ないことに関しては全然知らないのな。」
茶化すように理玖に言われるが本当のことなので反論もぜず類を招きいれる。
「ま、とりあえず上がれば?いろいろ居て静かではないけどね。」
「あぁ…。」
私の言葉に少し困惑しながらも了承した類は靴を脱いで家に上がる。
人数が増え、さすがに部屋では狭くなったので部屋の2倍以上はあるリビングに移動した。
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