0人が本棚に入れています
本棚に追加
「く、る、し、ぃ・・・」
あなたが悪いのよ。ほかの人のところにいくなんていうから。私以外の人のところにいくなんて許さない。あなたは私のものなんだから、ほかの人のところに行かせるくらいなら、いっそ私の手の中で壊れてしまえばいいの。
「や・・・・・・・・め・・・。」
寂しい思いなんてさせないから安心して。あなたを壊したら私もすぐに行くから待ってて頂戴。あなたは私がいないとダメだものね。また一緒にいましょう。
「ゃ・・・・・・・・・・・・・・・。」
力の抜けたあなたの体を私は抱きしめる。これであなたは完全に私のもの。他のだれにも渡さない。
これで、これで――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あなたの体を抱いたまま、屋上への階段を上る。フェンスを超え下を覗くと、あの桜が咲き乱れている。まるで私とあなたを歓迎してるように。
あなたを力いっぱい抱きしめて、屋上の床を蹴って飛ぶ。
さあ行きましょう。私とあなただけの世界へ。
最初のコメントを投稿しよう!