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開けた街路や川沿いの小道、大人じゃ通れないような狭い路地
ほんとにいろんなところを巡った。新鮮だった。
見たこともない場所を探検することも新鮮だったが、それ以上に初めてあったやつを「友達」と呼び
親しくしてくれる存在に少し戸惑いがあった。
「?…どうした?…もしかして楽しくないか?」
そんな僕の様子を見て徹が声をかけてきた。
その問いに答えないままひとつの疑問を口にする。
「どうして僕のことを…その…“友達”って言ってくれたの?まだ君の事何も知らないのに…」
すると徹はキョトンとした顔で首を傾げていた。
「どうしてって言われてもな~…。俺はお前と友達になりたいからじゃだめか?」
徹は単純にそう考えたんだろう。でも僕はその単純さが優しく、うれしく思えた。
でも…
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