プロローグ

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西暦2106年… いまから200年ほど前… 人間たちの科学文明によりボロボロになった地球を救うために“妖怪”と呼ばれる者たちが現れた。 彼らは“あること”を条件に自らの力を使い、 樹々を育て、 水を湛え、 海の一部を凍らせ、 大気を浄化し、 ゴミを分解し、 大地を蘇らせた。 その他にもいろいろと力を使い、その力は限界を迎えた。 彼らが要求したのは大きく分けて三つ、 ひとつ.自然の空間を残し壊すようなことをしないこと ふたつ.人間の権利を妖怪にも与えること そしてみっつ.“夜の時間”を妖怪に与えること 最後の一つは意味がよく分からなかったが、政府はこれを夜と断定できる時間を妖怪によこせというものと解釈。 これにより妖怪はそれぞれ種族によって縄張りを持ち、人間と同じ権利がある、昼夜逆転の生活を許された存在となり、 望めば人間と同じ時間帯での行動が許されることとなった。 それから200年、今も人間と妖怪は交わりながら暮らしている。
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