ペリーヌの誕生日

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「はぁ… 今日も疲れましたわ…」 溜め息をつきながら、ベッドに腰掛けるのは、ペリーヌ・クロステルマン中尉。 「いや、こんなことで音を上げていてはいけませんわね… 復興は、まだ始まったばかりなのですから…」 彼女の溜め息の理由。 それは、日々襲いかかる激務。 ガリア復興を願い、そのためには、身を削ることなど厭わない。 そんな彼女は、復興の為の指揮を取るに相応しい人物であり、また、他人にそうなることを望まれた。 今、責任の全てがのしかかってくる、その立場に彼女はいる。 若干15歳の自分にはそれはあまりに重すぎると、彼女は分かっていたが、彼女は引き受けるしかなかった。 ガリア国民がこれだけ自分に期待しているのだ、裏切れる訳がなかった。 日に日に摩耗していく精神。日々酷使する身体。溜め息だけで済んでいるのは奇跡と言っていいだろう。 これも、501部隊での経験のおかげなのだろうか。 501部隊と言えば、実は、ガリアにはもう一人501部隊の少女がいる――
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