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少し心配そうに表情を曇らせて言ったナナに俺は笑顔で返した。
「まあ、確かにそうかもな。 でもやっぱり他の人が目の前で俺に助けを求めながら消えていく様を見ちまったら、どうしてもやめられないんだよ。この世界を抜本的に変えようとする努力を。 幸いというか、何かの運命なのか、俺には『オリジナルスキル』もあるしな」
「そうだね。でも自己犠牲も対外にしないと、それで助けられても自分が消えちゃって悲しむ人もいるんだよ。例えば私とかね」
そういうといつも通りの笑顔に戻って食器をキッチンの流し台に持って行くと食洗機の中に入れて自分のウィンドウ画面を開くと学校に持って行く鞄を実体化させ「それじゃいってくるね」と言い残し、学校に言った。
「さてと、俺も出かけますかね。神狩に」
一人呟くように言うと俺は目の前のウィンドウ画面の一番上のアイコンをクリックして、そこに並んでいる職種の一番上に書かれている”それ”に俺は目を細めた。
「とうとう来たか。『リセット』の年が………」
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