学内抗争編

3/4
前へ
/1098ページ
次へ
俺は『御剣 直人(ミツルギ ナオト)』平凡より少し不幸な高校1年……だった。 今は俺の右斜め後ろにいる『御剣 咲夜(ミツルギ サクヤ)』(俺はサヤさんと呼んでいる)と左斜め後ろで俺に飛びかかろうとしているのをサヤさんに止められているサヤさんそっくりの人、そして俺の死んだはずの姉『御剣 咲夜(ミツルギ サクヤ)』(俺は姉さんと呼んでいる)との出会いで俺の世界は一変している。 何故、二人の名前と顔が同じなのか、そして何故名前が同じなのか、その理由を説明するにはまずこの世界から話さなければならない。 俺達の世界は、俺が今いる世界、『機械技術が無く魔法技術が進歩した世界』…『シャルム』と俺と姉さんが元いた世界、『魔法技術が無く機械技術が進歩した世界』…『エレジア』の二つに分けられている。 簡単に言えばパラレルワールドだ。 つまり、サヤさんはもう一つの世界での『御剣 咲夜』なのだ。 で、現在俺はその世界での治安組織(その解釈でいいのか?)である『ギルド』 その一つである『バルバール・ヴォルフ』のギルドマスターに報告しに部屋へ向かっていた。 「姉さん…いい歳なんだから…そろそろ……! 『天桜』!」 引っ付いてくる姉さんを剥がそうとする俺はただならぬ気配に武器を名を呼ぶ。 すると姉さんは消え、その代わりに俺の服装が変わり、両目が淡いブルーに変化する。 そして両腕には白銀のガントレットが装備されていた。 「くっ…『夜桜』!」 俺はそのまま飛んでくる物をガントレットで弾くとサイドステップしながらサヤさんに触れながら武器の名を呼ぶ。 するとサヤさんの姿も消え、俺の服の色と右側の仕様、そして右目がダークレッドに変わる。 さらに右手からガントレットが消え、その代わりに黒の銃剣が握られていた。 俺はその銃剣を振るい迫り来る物を斬る。 それは氷の塊だった。 「真珠さん!いい加減にしてください!」 俺は飛んできた方向…部屋の奥にいる人物に叫ぶ。 そこには髪を巫女結びにしてローブを羽織ったまま椅子にふんぞり返っているギルドマスター『天ケ原 真珠(アマガハラ マリ)』の姿があった。 俺は武装を解いて部屋に入る。 その後ろから姿が戻った姉さんとサヤさんも続く。
/1098ページ

最初のコメントを投稿しよう!

163人が本棚に入れています
本棚に追加