第三章:『無力な自分』

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「確かにあの状況で誰かが紛れてもおかしくはないけど……それはありえないよ」 「??」 「サヤさんがギルドメンバーに頼んで演習域一帯にクラスメート以外は入れない結界を張ってもらってたから…」 「嘘…」 「いつの間に…」 「ってかなんで知っとんねん…」 俺の答えに真友香達は口々に驚きの言葉をもらす。 それも仕方がないと思う。 普通は知らせないしわからないものだ。 だけど 「いや…今朝偶然サヤさんとその人が話してるのを見て、内容も聞いたから…」 そう答える俺に真友香達は「あぁ~」としか言い様がなかったようで、すぐ苦笑してリストアップを始めてくれた。 その結果リストアップされたのは惺歌さんを含めた6人でその内4人が淘汰派だと真友香達は説明する。 「私の意見を言うなら怪しいのはこの四人かな…」 「なるほど…とりあえず真友香達は白ということはわかったよ……」 「え?」 俺の返事に真友香達は驚いたまま固まる。 そりゃそうだろう、まさか自分さえも疑われていたなんて彼女達からしたら思ってもみなかったのだから。 「ったく疑ってるなら最初から言えや~」 「馬鹿かお前は…普通言わないだろ……」 だが、竜也と亘は笑って納得し、真友香も「しょうがないか」と言ってカップに口をつける。 そんな三人に俺は苦笑する。 「さて…聞くことは聞いたし…勉強するか!」 そして俺は3日後に始まる中間テストに向けて勉強しようと提案する。 「直人君すごい神経だね……あんなことがあったのに…」 「ほんまや…よ~やると思えるわ…わいやったらやりたないわ」 「亘君はいつものことでしょ?」 「ははは!」 俺の言葉に真友香が驚きながら感心し、亘はボケ、それに真友香がツッこむと言った構図が出来上がる。 だが、竜也がそんな俺達にツッコミを入れる。 「別に勉強するのは構わないんだが、荷物は?」 「「「あ…」」」
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