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「でも…期末で結構いい点数を取らないとダメだと思うよ?
特に中間がダメだったら…」
それに真友香が不安そうに呟く。
確かに中間が悪ければ悪いほど期末の負担が大きくなる。
だが、俺は自信があった。
「大丈夫!
期末で必ず全ての教科で九割以上取ってやる!
だからとりあえず基礎だけ教えてくれ」
「言いよったな~
ほな、でけへんかったらわいら全員に直人がパフェを奢りや!」
俺の宣言に亘は乗っかり、真友香達は驚いた顔をして俺の顔を凝視している。
まあ、そうだろう、今こうして全くできてない人物が期末は九割以上をとってみせると言っているのだから。
「よし…なら俺がとったら亘が全員にそれを奢れ!」
「ええで~!乗った!」
だが、次の俺の言葉に真友香と竜也は驚きを飛び越えて若干引いてしまったようだ。
「とりあえずさ…基礎の方、教えてくれない?」
「う…うん…わかった……」
流石にこれ以上変な方向に話を進めていくわけにも行かないので話を戻した俺に真友香は少し戸惑いながら頷く。
それから再び勉強会が再開され俺達は再び勉強関連の話しかしなくなった。
しばらくして
「ちょっとごめんね…念話が入ったから…」
突然入った念話に真友香は一旦中断してそちらに集中する。
そしてすぐに俺達の方を向いて
「みんな、ちょっと私しばらく席外すね」
そう言って出て行ってしまった。
部屋に取り残された俺達はどうしようかと一瞬迷うのだが……
「ほな、まゆっちの部屋大捜…」
「とりあえず部屋から出るか…」
「俺の部屋、来るか?」
「いいな!竜也の部屋ってどんなんなんだ?」
「つまらんぞ?」
そんなやりとりをして馬鹿な亘をスルーして俺達二人は竜也の部屋へと移動した。
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