痛み

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零と学校へ着き、時間を確認すると走った為か割と早く着いていた。 「走って来たのか・・・。」 玄関に行くと靴を脱いでいる元君に会い、僕と零は繋いだ手をそっと離した。 「もう、置いていくなんて酷いじゃないですか。」 「遅いのがが悪い。」 僕が文句を言っても元君は意に介さず、ふいっと顔を逸らされた。 「教室行きましょうよ。」 零が僕の袖を少し引っ張り、教室へ促してくる。 可愛いです。 「はい、行きましょう。」 きっと僕の今の顔はにやけてるだろうな。 元君は少し後ろから僕達のあとを無言でついて来る。 少しうるさ過ぎたかな? 元君はうるさいの嫌いだし。 謝った方が良いかな? そんなことを考えていると、零に話し掛けられた。 「総真、香坂さんって遅刻多いんですか?」 「香坂さんですか?遅刻も早退も多いですよ。」 「そうなんですか・・・。何か理由があるんでしょうかね。」 零が悲しそうに眉を下げた。 零は優しいな。 ..
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