気持ちと責任

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昨日、私達と別れて真理ちゃんの部屋に行った後、教えられたらしい。 昨日の居酒屋には禁煙席なんてないし、言い出すタイミングがなく真理ちゃんは用事があると嘘をついたというのだ。 「で、前田はなんでそんな顔してるの?真理ちゃんになんて言ったの?」 前田は大きなため息をついた。 「わかったって言った。何かパニックになって、今日も真理をおいてここに来ちゃった」 「は?」 私はムカついて大きな声を出した。 「結婚考えてたじゃん。なんでそんな返事になったの?」 私は前田を真っ直ぐ見た。 「わかったって何?責任は取るみたいな事?」 前田は何も言わない。 「責任で家族作って幸せなの?大事なのは気持ちでしょ」 何も言わない前田にいらいらした。 「なんとか言いなさいよ」 私はため息をついた。 「お金だって貯まってないし、真理の理想なんにも実現してやれない」 前田は泣きそうな顔になった。 「情けない…前田の子供でしょ。真理ちゃん、可哀相」 私はタバコを消した。 「式とかそんな理想を叶える前に、幸せにしてやりなよ。そこからでしょ」
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