気持ちと責任

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11時過ぎに、頼んでおいたリサイクルショップが家具や家電を引き取りに来てくれた。 私が使っていた冷蔵庫や洗濯機は、亮の物より古いので引き取ってもらうことにした。 家具も、亮の部屋には必要ないので引き取ってもらい、ダンボール以外で残ったのはテレビくらいだ。 亮の部屋の寝室にはテレビがないので、そこに置くことになっている。 ゴミも持っていってもらい、12時過ぎには完全に私の部屋の面影をなくした。 私達はタバコを吸いながら、余っていたぬるくなったコーヒーを2人で飲んだ。 その時、玄関のチャイムがなった。 加えタバコで開けると、前田と真理ちゃんが立っていた。 「ちょっと待って」 私は慌てて、1回ドアを閉めた。 「亮、真理ちゃん来た。タバコ消して」 私達はタバコを消して、窓を開け換気した。 「そんなに気を使わないで下さい」 少し恥ずかしそうに真理ちゃんが、前田と部屋に入ってきた。 「何にも無くなったな」 前田が部屋を見回しながら言った。 「お昼、食べましたか?」 真理ちゃんがまだ恥ずかしそうに言って、私と亮は首を横に振った。
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