気持ちと責任

15/15
前へ
/329ページ
次へ
ハイペースで飲む杉本さんはすぐにほろ酔いになり、あっという間に酔っ払った。 「西園寺さんは、なんで俺に敬語なんですか?」 「西園寺さんは、俺と前田さん…どっちと気が合うんですか?」 「西園寺さんの1番弟子は俺ですよね?」 亮が無理矢理タクシーに乗せて帰すまで、杉本さんは意味のわからない事を繰り返し言っていた。 「疲れた」 亮は大きなため息をつき、私は大笑いした。 「杉本さん、亮のこと好きなんだよ」 私は亮に怒られるまで、笑い続けた。 杉本さんのせいで、私と亮の同居1日目は甘い夜にはならなかった。 月曜日、不機嫌な亮に杉本さんが謝り続けるという光景に、私は必死で笑いを堪えた。
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1144人が本棚に入れています
本棚に追加