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「もう同棲までしてるのに、俺がこうやって佐々木さんと2人で喋ってるだけで…」
杉本さんは私にそっと耳打ちをして、亮に視線を送った。
亮は明らかにチラチラこちらを見ていた。
私は苦笑いした。
「夜勤の仕返しです」
杉本さんはそう言うと、
「よろしくお願いします」
元の声の大きさに戻し、私の肩を触れた。
亮が立ち上がったのが、視界の隅に見えた。
「後で怒られますよ」
私は呆れた顔で言った。
「杉本」
亮が大声で杉本さんを呼んだ。
後ではなく、すぐに書類の不備で怒られ始めた。
私は呆れて苦笑いしながら、仕事を始めた。
怒られ終わった後、杉本さんは疲れた顔で帰っていった。
昼休み、デスクでサンドイッチを食べていると、部長から携帯に着信が入った。
「お疲れ様です、佐々木です」
嫌な予感がしながら携帯に出た。
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