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部長は笑って帰っていった。
20時過ぎ、亮からメールが来た。
「まだ、終わらない?」
私は時計を見た。
「21時くらいには、とりあえず帰れるかな。先に帰ってていいよ。ご飯も適当に食べるから、気にしないで」
「駅前のカフェでコーヒー飲んで待ってる。帰り、一緒に弁当買って帰ろう」
私は亮のメールににやけそうな顔を必死におさえ、
「了解。ありがとう」
と返信をした。
「やりたい事と出来る事しか言わない」
付き合う前に亮が私に言った台詞だ。
私達はお互いに、やりたい事と出来る事だけ言おうと約束をした。
だからお互いが言われて嬉しかったら、素直にありがとうと言って甘えようと約束をした。
たぶん、これが私達2人の一緒に暮らす唯一のルールだ。
私はタバコに火をつけた。
気合いを入れ、私は21時前に帰れるように仕事を頑張った。
21時少し過ぎに、私は事務所を出た。
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